英検1級一次試験受験記


英検1級一次試験受験記

2012年6月に受験。英検1級受験を決めたのは、2012年4月です。
TOEIC満点を取得していても、難しい内容の英語が読めるとは限らず、ライティング、スピーキングの力があることの証明にはなりません。
英検1級とTOEIC満点を持っていれば、ある程度バランスのとれた英語であろうと考え、2012年第一回の受験申し込みをしました。
ちなみに、それまでに英検は1級どころか、1度も受けたことがありませんでした。

当時は、2016年度の改訂以前のもので、語彙25点、読解26点、英作文28点、リスニング34点の配点となっていました。
また、英作文ではキーワードが与えられていて、その中から3つを使用する形式でした。

受験対策

1級用の単語約850語の勉強と、ライティングを除く筆記の過去問4回分、リスニング2回分を解きました。
ライティングに関してはほぼ何もしませんでした。
大学院でレポートを書く時に困ったことはなく、なんとかなるだろうと感じたのと、200語程度でまとまった内容を書くことに応用性を感じられなかったからです。
私の場合、日常生活、仕事、大学院でも200語にまとめなければならないことは少ないのです。

ということで、ライティング対策は、英検1級対策のホームページ等に載っている書き方の原則(5段落構成にし、Introduction20~30語、Body1つにつき50語、Conclusion20~30語で書く)を調べ、試験当日に電車の中で、過去問の解答の1つを読むだけにしておきました。

試験当日

語彙

語彙は10分かかりました。過去問では8分前後で解いていたので、多少緊張が影響したかもしれません。
手ごたえはありませんでした。
4回分解いた過去問では語彙は20点が3回、21点が1回でしたので、やはり感覚通りの出来でした。
得点: 16/25点

空所補充

空所補充2題で9分。
リスニング前に頭を休ませたいので、あまり時間をかけずに解きました。
その結果答えの根拠となる情報を読み逃し、1問ミスしてしまいましたが、時間に重点を置いていたので仕方ないところです。
満点近く取ることが要求されている状況なら、もっと時間をかけて読んでいたと思います。
得点: 5/6点

長文読解

長文を読むのは得意なので、3題一気に解きました。
長文1つ目8分、2つ目8分、3つ目12分。長文の読み方は、まず本文を全て読みます。
(ただし、3つ目の長文は長いので半分で区切っています。)
私の場合、設問と本文を交互に読むとうまく集中できないからです。
本文を読む時は、パラグラフ内部の構造とパラグラフ間のつながりを意識して、正確にかつある程度のスピードで読みます。
TIMEを読む時やTOEICを受験する時よりも丁寧に読んでいるので、1分に140~160語程度のスピードです。
(英検で求められる読解速度に関しては、「読解速度について」の英検1級で求められるスピードは?を参考にしてください。)
固有名詞には印をつけて、情報を混同しないようにしました。

全て読み終わったら設問を見ます。
この時点で本文の内容はほぼ理解できているので、全ての選択肢を読まなくても正解がわかるものもありました。
明らかに間違いの選択肢は、本文に該当しない記述を見つけた時点で読むのをやめます。
細かい部分についての問われている場合は、本文の該当箇所を読み直して確認してから答えます。
1題だけ少し迷った紛らわしい問題(3つ目の長文の最後の問題)がありましたが、TIMEとNPRニュースから学んだ背景知識のおかげで、正解を選ぶことができました。
得点: 20/20点

ここまで47分です。
過去問4回を解いた時は、50~55分でしたので、やはり本番では集中力が違うみたいです。
まあ、普段からTIMEを読むのは必ずカフェ(時間を測って読むのも全てカフェで行っています。
隣に外国人が来て英語を話していると、全然集中できなかったりします…)、過去問も3回分はカフェで解いたので、それに比べてずっと集中しやすいのは当たり前ですよね。

英作文

さて、英作文です。
見慣れないテーマでしたが、書く内容は数分で決まりました。
大学院のレポートでは、Introductionは数ページあることもあります。
普段の癖でしょうか、自分では短くまとめたはずが47語もありました。
ここで仕方なく予定変更。Bodyの量を大幅に増やすことにしました。

更にここで問題が発生。
3つのキーワードは決まったのですが、そのうちの1つは1つ目のキーワードの反対意見で、その反対意見だけで段落を作ることが内容的に厳しかったのです。
仕方なく、1つのBodyに2つキーワードを含め、長い段落を作りました。
120~130語くらい。次のBodyは1つのポイントしか含みませんが、前のBodyと量が違いすぎてはアンバランスになってしまいます。
そこで、ここでも80語程度書きました。
Conclusionも、あまり短いとバランスが悪いだろうということから、40語くらいは書きました。

全部で300語弱でしょうか。
200語程度という指示を完全に無視しています。
まあ、解答欄が25行あったから、それを埋めただけなんですけどね。
しかも一般的には、してはいけないとされている4段落構成でした。
わりと苦戦したので、35分かかりました。
ただし、全体の構成、パラグラフ内部の構成、英語の正確さにはある程度の自信はあったので、そこそこの点数が取れると考えていました。
得点: 20/28点

英作文に多く時間を使いましたが、まだ15分以上あります。
とりあえず体を動かしたかったのでトイレに行きました。
教室に戻ってからはなるべくリラックスして、あやしまれない程度に周りをキョロキョロしていました。
リスニングの先読みをしている人って意外と少ないんですね。
私は基本的に、先読みをして状況がわかっていると油断して聞き飛ばしてしまう傾向があるので(全て先読みをして解いた過去問23点でした…問題形式もわからず、先読みなしで初めて解いた過去問は26点)、先読みはPart3だけにしました。
このパートでは、状況をあらかじめ頭に入れ、リスニングに出てくる固有名詞を知っておくことが大きく役立つと思ったのです。
逆に、多くの人が勧めているPart2での先読みの必要性を感じませんでした。
Part2はリーディングで出題されるような文章が読み上げられるだけで、論理展開をしっかりと追えば特に難しくはないからです。
リスニング開始までに2分くらいでPart3の先読みをしました。

リスニング

リスニングは過去問を解いた時よりもずっと集中していました。
ほぼ全て理解したのですが、問題と問題の間が短い為に迷ってしまった問題がいくつかありました。
Part2の問題の1つ、アルツハイマーとバイリンガルの関係についての記事は、2年前に大学院の授業で先生が紹介していて、その時に全く同じ内容を英語で読んでいました。
ラッキーと思いましたが、100%内容がわかったリスニングで間違えるわけにはいきません。
質問が読みあげられる時にはかなり緊張しました。

なんとかその問題には正解できましたが、解答時間が短いので他の問題と同じくらい苦労しました。
英検のリスニングの難しさは、英語や内容ではなく答える時間の短さですね。
得点: 32/34点
(Part1 9/10点 Part2 9/10点 Part3 10/10点 Part4 4/4点)

結果: 93/113点 合格

合格最低点が78点、合格者平均が84点でしたので、まずまずでしょうか。
一次試験は、あまり対策をしなくても一定の英語力があれば受かることがわかりました。
読解とリスニングはあわせて95%の正解率(60点中57点)でした。
TOEICの満点も98%くらいで取れますから、読解とリスニングに関してはそれほど難易度は変わらないのかもしれません。
(過去問のリスニングがひどい点数なのは気にしないでください…)

また英作文では、内容と文章構成がしっかりしていれば、段落数、文字数を過度に心配する必要はないこともわかりました。
28点中20点は決して良い点数ではありませんが、合格者平均の18点は上回っています。

語彙に関しては、まだまだ実力不足です。
英検1級の語彙はネイティブでもわからないものがある、という意見や、あのくらいの語彙は普通に使われる、という意見まであり、語彙問題をどう捉えたら良いのかは受験者の悩みどころです。
そこで、実際に英検1級に出題された語の難度分析を行ってみました。→「英検1級の語彙レベルは?

正直、英検一級の一次はもっとずっと難度が高いと思っていたので、余裕を持って1回で受かってしまうとなんだか物足りない感じがしました。
語彙は別にして、読解、英作文、リスニングは英語力を伸ばす正しい勉強をしていれば自然にできるようになるようです。
ただし、英作文ではキーワードがない方が書きやすいですね。
なければもっと自由な発想で書けます。
おそらく自分で意見を思いつかない人向けなのでしょうが、英語力のある人にはかえって制約になっています。

2016年度の形式の変更以降、英作文で指定のキーワードが与えられなくなり、自分で意見を考える必要が出てきています。
配点も当時とは異なっていますが、個々の問題と、基本的な難易度の変化はありません。