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2017年度 第3回の英検1級の難易度は?
先日実施された2017年度第3回 英検1級の(英作文を除く)読解パートを解いてみました。結果は以下のようになりました。
語彙 19 / 25 (7分)
空所補充 6 / 6 問題1 (4分30秒)、問題2 (6分)
読解 10 / 10 長文1 (7分)、長文2 (7分30秒)、長文3 (9分30秒)
全部で42分ほどでした。最後の長文以外はやや読みにくい文章がそろっていましたが、その分設問が単純になっていて、全体的にはいつも通りのレベルでしょう。(前回の試験よりは難しい、という印象です。)リニューアルされてからの問題は、設問の難易度をやや落としつつ、長文の質は変えていないようです。
長文に関しては、
- 様々な話題から選ばれている
- 誰でも知っているような話は出題されにくい
- 文章、語彙レベルが一定(ネイティブ向けの書籍とほぼ同じ)
という特徴は変わっていません。
一方、設問は紛らわしいものがここ最近非常に少なく、レベルの高い長文を正しく読めているかを測る試験としては、他の試験に比べても優れているように感じます。
英検1級の長文攻略法は?
この傾向から考えると、解法テクニックなどではなく、純粋に文章を読む力を身につけることが何より重要でしょう。一番の対策は、出題されるレベルと同等か、もしくはそれ以上のレベルの文章を大量に読むことです。具体的には、TIME、The Economist, The New York Times、SCIENTIFIC AMERICANのどれか一つを一定の量読めるようになることを目標にしてみましょう。雑な言い方をしてしまえば、上にあげた雑誌を定期購読ですべて読み切れるのであれば、英検1級の長文は楽に解けます。
レベルの高い文章を正確に読むためには、文法、解釈、(長文で困らない程度の)語彙力、速読力、背景知識、論理構造の把握といった様々な力が必要で、どれか一つでも欠けているとうまくいきません。まずは一定量を読むことから始めてみましょう。続けるうちに、自分の弱点が見えてくるものです。その時点で、多読は継続しつつ弱点を補強するような勉強をすればいいのではないでしょうか。(英語総合トレーニング塾では、読解を中心に上級レベルの人までを対象にレッスンを行っています。)