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語彙②英検1級の語彙レベルは?
語彙問題は難しい?
英検の語彙問題は、1. ネイティブでも知らない単語があるので覚える必要がない、という意見と、2. あのくらいの語彙は普通に使われるので覚えるべきだ、という2つの意見があります。
そこで、実際英検に出題された語彙がいったいどれ程難しいのかを調べてみました。
使ったのはVOCABPROFILE(BNC)です。
VOCABPROFILEと単語の数え方については、「TIMEを読むのに必要な語彙数は?」を参考にしてください。
2009年第三回~2012年第一回の英検1級の語彙問題各25問中、熟語の知識を問う4問を除く21問全ての選択肢の単語VOCABPROFILEに打ち込みました。
試験1回分で21×4 = 84単語。
それが8回分ですから、計672単語です。
結果
単語頻度レベル (word family) |
単語数 | 割合(%) |
---|---|---|
1,000語 | 1 | 0.15 |
2,000語 | 2 | 0.30 |
3,000語 | 14 | 2.08 |
4,000語 | 23 | 3.42 |
5,000語 | 36 | 5.36 |
6,000語 | 57 | 8.48 |
7,000語 | 63 | 9.38 |
8,000語 | 89 | 13.24 |
9,000語 | 72 | 10.71 |
10,000語 | 70 | 10.42 |
11,000語 | 70 | 10.42 |
12,000語 | 39 | 5.80 |
13,000語 | 52 | 7.74 |
14,000語 | 30 | 4.46 |
15,000語 | 22 | 3.27 |
16,000語 | 6 | 0.89 |
17,000語 | 5 | 0.74 |
18,000語 | 1 | 0.15 |
19,000語 | 1 | 0.15 |
20,000語 | 1 | 0.15 |
Off-List | 18 | 2.68 |
結果は表のようになりました。小説を読むのに必要とされる9,000語レベルまでの語は357語、全体の約53%でした。
10,000語レベルから15,000語レベルまでの語は283語、全体の約42%。16,000語レベルから20,000語レベルまでの語はかなり少なく14語、全体の約2%、20,000語レベルより頻度の低い語は18語、全体の約3%でした。
BNCの頻出9,000語(+固有名詞)で、小説の98%の単語がカバーされるわけですから、英検1級で求められている語彙問題の約半分(47%)は、あらゆる英語の文章全体の最も頻度の低い2%に該当する部分から出題されているわけですね。
そう考えると、普通に使われる単語ばかりというわけではないことがわかると思います。
ノンネイティブにとって難しいのは当たり前ですね。
10,000語レベルから15,000語レベルまでの語は283語、全体の約42%。16,000語レベルから20,000語レベルまでの語はかなり少なく14語、全体の約2%、20,000語レベルより頻度の低い語は18語、全体の約3%でした。
BNCの頻出9,000語(+固有名詞)で、小説の98%の単語がカバーされるわけですから、英検1級で求められている語彙問題の約半分(47%)は、あらゆる英語の文章全体の最も頻度の低い2%に該当する部分から出題されているわけですね。
そう考えると、普通に使われる単語ばかりというわけではないことがわかると思います。
ノンネイティブにとって難しいのは当たり前ですね。
研究によって幅がありますが、ネイティブ(大卒)の語彙数は20,000語とも40,000語とも言われているようです。
そうすると、英語を母国語とする平均的な語彙力の人は、選択肢のほぼ全ての単語を知っていることになります。
もちろん、人によってはその中のいくつかを知らない場合があるでしょう。
そのような人が、「自分も知らないような単語を外国語の試験として出すのはおかしい」と感じるのも当然です。
結論
- 英検1級で問われる語彙は、ノンネイティブにとっては非常に難しいものが多いが、ネイティブでも知らないようなレベルの語はほとんど含まれない。
- 出題される語の約半分は、英語をスラスラ読むのに必要なレベルの単語である。